necotomoキャットシッターをしております おかともです
オンラインで犬や猫のことを学ぶことができる「まなびばsippo 」のねこクラスで勉強しています
今月のテーマは「泌尿器系の病気」でした
実に勉強になったので、我が家の実体験も踏まえながら、備忘録も兼ねてまとめてみます!
前回は2.膀胱炎で一番多い特発性膀胱炎(前編)についてでした
今回は、特発性膀胱炎の後編になります
第1回のテーマは1.結石の違い、下部尿路疾患、尿道閉塞についてでした。お読みでない方はこちらもどうぞ
前編からの続き 特発性膀胱炎の多面的環境改善
検査結果などでは問題が見られず、膀胱炎の原因が明らかではない特発性膀胱炎には、多面的な環境改善が必要になるという考え方です
どのようなものか、順に見ていきましょう

ストレスの低減をはかる
猫がストレスを感じていないでしょうか?
思い当たる点があったら減らしてあげるにはどうしたらいいでしょう
・他の猫との関係
猫は多頭飼いの場合、反りの合わない関係だったりして、ストレスを抱えることがあります。
人間関係でもなんとなく合わないんだよねぇと、ストレスを抱える場合があるのと同じです。あまりにも関係性が不仲、ストレスを抱えそうなら距離を離すなどの対策も一つの手です
・精神安定、不安を和らげるサプリメントを試してみる
ストレスに対して、薬ではないけれど精神安定や不安を和らげる効果のあるサプリメントを試してみる方法もあります
・ハッピーな時間を作る

猫にとって大好きな飼い主さんとの時間はハッピーなことが多いですし、遊ぶことでストレス発散にもなります。なかなか遊んであげたり、一緒に入れる時間が少ないときには、隙間時間でもいいので遊び、コミュニケーションをとる時間を作ってみましょう。
例えば、テレワークなどにより、人間が構いすぎて逆にストレスになっていることが考えられる場合は、適度なコミュニケーションにする必要があります
・家族の行動

家族の大きなくしゃみに驚いちゃう、昼夜問わず明るい環境や騒がしい環境が多く、猫が安心して過ごせる環境でないと体調を崩してしまう場合もあります
・猫フェイシャルフェロモン
こんな商品で効果があったという報告もあるそうです。猫たちは普段挨拶をするときに、仲良しだよ、敵だと思っていないよ!と鼻を近づけて挨拶をします。その時にフェロモンを出しています。
この商品は、そのようなフェロモンを人工的に空間に拡散して、安心な空間と認識させて、リラックス効果、攻撃性や恐怖の軽減を図ろうとするものです
トイレ環境を整える
トイレ環境は、猫にとってとっても大事!気に入らないトイレは、ストレスになるばかりか、トイレを我慢する原因にもなりそうです。
トイレいやいやサイン

東京猫医療センター院長 服部幸先生が提唱する「トイレ環境いやいやサイン」を見ながら確認してみてくださいね
- 側面を引っかく・・・トイレ後、側面を引っかく行動
- 壁や床をひっかく・・・トイレ後、関係ない壁や床を引っかく行動
- 側面に足が2本以上乗っている・・・トイレ全体に足をつけていない
- 排泄中、側面に足を置いているか、足をあげている
- 排泄前に砂を掘らない
- 滞在時間が短い
- 近づくが使用せずに立ち去る
- 排泄物を隠そうとしない
- トイレに入ってもすぐ出る
いかがでしたでしょうか。いやいやサインにあてはまる項目がありましたか
ちなみに、理想的なトイレ環境も明示されています
理想的なトイレ環境
- 大きさ:体調の約1.5倍くらい
- 深さ:砂を掘っても底が見えない
- カバー:ない方がベスト
- 数:猫の頭数+1
- 設置場所:いろんなところ、静かな場所、落ち着けるところ、真っ暗にならない場所
- トイレ砂:猫の好み(鉱物系?)
暗い場所が見えるという猫でも、押し入れの中とか真っ暗すぎるところは、さすがに見えないそうです。また、テレビの真横や、人間の行き交う場所なども設置は避けましょう
こんなトイレが理想的?
猫は鉱物系の砂を好む傾向が高い、そして、大きなサイズ、出入りもしやすいトイレとして、服部先生監修のトイレも発売されています
我が家が試した結果
ずーっと、システムトイレだった我が家。確かに、トイレの後に関係ないところをカキカキすることもあり、トイレいやいやサインかもと判断して、購入してみました。

結果は、2匹とも使ってくれず…容器で、お顔をスリスリして終わってしまいました…システムトイレに慣れすぎていたのかな??
あくまでも、我が家の場合です
このトイレは撤去し、システムトイレのカバーを全て外して利用しています
飲水量を増やす
猫の飲水量を増やすことは、本当に大切なテーマです!膀胱炎になったら、特に水分を多く取ることが大切。また、様々な病気の予防にも繋がります

飲水量を増やすコツ
食器関連
- 食器は清潔にする
- ひげが当たらない口の広い器
- 食器の材質はステンレスや陶器推奨
- シェアしない、頭数以上の数を用意する
- 食器の置き場所は、トイレの真横に置かない
お水について
- 新鮮なお水(こまめに替える)
- 色んなお水(夏場は氷が好きな子も、冬場は湯冷まし)
- お水に香りをつける(ささみの茹で汁など)
- 流水を試す
運動との関係
- 運動量を増やす→遊んだ後にお水を飲みやすい
ご飯とお水
- ウェットフードにする・・・ドライフードに比べ水分含有量が多いから
- 食事回数を増やす・・・ご飯のついでに水を飲むことが多いから
我が家の水飲み容器
不思議とごくごく飲むと話題のヘルスウォーターボウル。以前、ペット用品店で働いていた時に、お客様からこれにしてから驚くほど飲むようになったの!と聞き、半信半疑で購入。
我が家はLサイズ
変えてから、確かにごくごく良く飲むようになりました。流水も好きですが…不思議です
100円ショップのSeriaで見つけた台がピッタリで、飲みやすさにもこだわりました

適切な食事
特発性膀胱炎の対策として、療法食があります。我が家で特発性膀胱炎診断の猫はロイヤルカナン ユリナリーs/o エイジング7+ CLTを食べています。
参考までにパッケージを貼ってみます



現在は健康になり、血尿も出ていませんが、今も引き続き食べ続けています
療法食に切り替えたら、食べ続けるのが良い
他の病気などになって、変える必要があるまでは、そのままの方がいいそうです
まとめ
ここまで、特発性膀胱炎の改善に向けて、多面的環境を見直すとして
- 猫のストレスを最小限にする
- トイレ環境を整える
- 飲水量を増やす
- 適切な食事
について説明してきました。必ずしも全てこの通りにしたら、すぐ治るといったものでは決してないと思いますが、参考になるのではないかと思います
最後までお読みいただきありがとうございました