こんにちは。東京湾岸びよりのおかともです。
東京湾岸地域のことも書いていますが、我が家の愛猫への皮下輸液の仕方でこちらを訪れて下さっている方が実に多いです。それ位、同じように愛猫の腎臓病のケアをされている方がいらっしゃるんだなぁと感じています。
今回は我が家のように、既に愛猫に腎臓病ケアをされている方も、そうでない方にもオススメの本をご紹介します。
我が家の 慢性腎臓病闘病中の猫
我が家のアビシニアンの猫は朝晩の投薬と、自宅での皮下輸液をしながらですが元気に過ごしています。
もともと慢性腎臓病の引き金は、尿管結石による尿管閉塞、腎盂腎炎により腎臓に大きなダメージが加わり、慢性腎臓病へと移行しました。
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写真は2018年の夏。入院の面会時の写真です。シュウ酸カルシウム結石が尿管を塞いでいました。すぐに手術となり救って頂きました。
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退院後の写真です。ただ、抜糸後すぐに腎臓に残っていた石がまたもや落っこちてきて、このあと再び入院、再手術となりました。
今回は我が家のように、既に愛猫に腎臓病ケアをされている方も、そうでない方にもオススメの本をご紹介します。
オススメの本『猫の腎臓病がわかる本』 日本獣医生命科学大学 宮川優一著
猫は腎臓病がとにかく多い!
猫のじつに80%近くが腎臓病になると言われている位、身近な病気です。
この本『猫の腎臓病がわかる本』を読むと分かること
第1章 猫と腎臓病には深い縁がある
- 「慢性腎臓病」ってなに?
- 泌尿器のしくみ
- 泌尿器疾患の原因と予防
- 気を付けたい下部尿路疾患
- いろいろな腎臓病の種類など
まず最初に、腎臓病が何か?が分かりやすいです。慢性腎臓病とはひとつの病気を示すものではないのです。
泌尿器系の病気から慢性腎臓病になることが多いのです。この本での解説は知識として知っておくのがオススメです。
第2章 腎臓病を遠ざける暮らし
- 猫のストレスを見つける
- 水飲みのくふう
- ウェットフードで水分補給
- おしっこは健康のバロメーター
- ウェットフード試食会 など
泌尿器系、腎臓病系はストレスと深い関係があります。ストレスを見つけるチェック項目や、腎臓病に大切な水分を多くとる工夫についても詳しく書かれています。
筆者は、健康な猫であれば尿路結石症や下部尿路疾患対策のドライフードよりも、ウェットフードでの水分補給の重要性を書いています。逆にそれらの対策フードで健康を損なう恐れがあるとの指摘があるとの見解も。
おしっこを観察する大切さ、トイレについても書いています。
個人的に オススメの採尿キット ウロキャッチャー
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我が家は、尿検査依頼をするときは、こちらのウロキャッチャーを利用して、自宅採尿して持参しています。柄の先にスポンジが付いています。ウロキャッチャーは動物病院での購入も可能です。
日頃から自宅にストックがオススメ!異常があった時にすぐに採尿して病院へ持参できます。
システムトイレでの採尿方法
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我が家では、システムトイレのシートを外して、ラップを敷いて尿をしてくれるのを待ちます。
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おしっこをしてくれたら、ウロキャッチャーで尿を吸い取って完了です。
第3章 もしかして腎臓病?
- 検査数値の意味と見方
- 腎臓病の治療はどう進む?
- 腎臓病の合併症
- 「リン」の制限
- 慢性腎臓病の症例など
腎臓病のステージのこと、血液検査でのクレアチニン(CRE)、尿素窒素(BUN)のこと。SDMAのことなど詳しく解説されています。
腎臓の機能が残り25%にならないと血液検査の結果には現れない
慢性腎臓病の早期発見につながる血液検査:SDMA(腎機能マーカー)
第4章 腎臓病と生きる
- 早期ステージで長生きする
- 食事を生きる力に
- 療法食を食べてくれないとき
- 腎臓病の薬
- 薬の飲ませ方
- 治療の期間、費用の目安
- 猫の人工透析と腎臓移植
- 慢性腎臓病のステージが進んだら
- 獣医師として「死」について考えるなど
まとめ
猫に多い腎臓病について腎臓病とはそもそもどういったものなのか、に始まり、原因となるべき泌尿器系の病気、腎臓病の種類が第1章で書かれています。第2章では、予防的な観点を中心に。第3章では、腎臓病が疑われる場合の各検査の数値の見方やステージ説明、治療について。第4章では、腎臓病と生きるとし、治療や様々に起こる問題について書いています。実際に病気になって始めて学ぶことが多い中で、予防や早期発見の大切さを実感しています。猫さんみんなが幸せに暮らせるように、学びを深めていきたいですね。
最後までお読み下さりありがとうございました。